2025/09/17

AIを活用した小売電気事業の損益管理高度化に向け、東京大学田中研究室と共同研究を開始

報道関係者各位

 USEN&U-NEXT GROUPの株式会社U-POWER(本社:東京都品川区、代表取締役社長:高橋 信太郎、以下、当社)は、このたび、小売電気事業のさらなる安定化と高度化を図るため、国立大学法人東京大学 大学院工学系研究科 技術経営戦略学専攻の田中謙司研究室(以下、東京大学田中研究室)と、共同研究を開始しました。本研究は、AIを活用した中期的な電力需要予測技術を開発し、小売電気事業における損益管理の高度化を目指すものです。
 この研究により、電力需要の変動や市場価格の急変といった不確実な要素をより正確に予測し、事業運営の高度化を実現します。そして、お客様へ安定した電気を供給し続ける基盤を強化するとともに、将来の収益安定化と新たなサービス創出へとつなげてまいります。

■背景

 当社は、生活に欠かせない「でんき」を安定的かつ低廉にお客様へ提供することを使命としています。しかし電気事業の収支は、気温や市場価格の変動に大きく左右されるため正確な予測が困難です。さらに近年は、再生可能エネルギーの普及により、電力の需給バランスが不安定になり、価格変動リスクも増大しています。
 当社はこれまで、AIを活用して当日や翌日の短期的な電力需要を予測してきましたが、中期的な予測やそれに伴う精密な損益管理は難しい状況でした。こうした課題を解決するため、東京大学田中研究室と共同研究を開始し、AIを活用した中期的な電力需要予測と損益管理の高度化に取り組みます。

■概要

 本研究では、AIを活用した翌月以降の中期的な電力需要予測モデルを構築し、以下の取り組みを進めてまいります。

取り組み内容:
高精度な電力需要予測モデルの構築
気象予報データなどを活用し、お客様の契約プランや地域ごとの特性を考慮した、より精度の高い需要予測モデルを開発します。
②損益管理への応用と影響の定量化
構築した予測モデルを月次売上予測に適用し、気温や市場価格の変動が損益に与える影響を定量的に分析、可視化する手法を開発します。

共同研究における役割:
【東京大学田中研究室】
AIモデルの構築やデータ解析、および最先端の学術的知見を提供します。
【当社】
小売電気事業者として蓄積した豊富な電力需要データや料金プラン別の利用データなどを提供します。また、研究テーマの設定や、開発したモデルの実用化・検証を担います。

 これらの取り組みを通じて、電力の販売量や市場価格の変動といった不確実性を可能な限り評価し、より精密な収支計画の策定を目指します。

■東京大学田中研究室からのコメント

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国立大学法人東京大学大学院 工学系研究科 田中謙司教授

本共同研究では、気象予報・需要実績・市場価格データを統合し、短中期の電力需要を高精度に予測するモデル基盤の構築を目指します。U-POWERの豊富な実需データと運用知見を活用し、大規模実データでの再現性・運用性を検証するとともに、予測不確実性を踏まえた需給計画・ヘッジ方針の高度化に結びつく実装知の創出を期待しています。



■今後の展望

 本研究で得られる高精度な予測技術は、収支計算以外にも、お客様と協力して社会全体の電力需給バランスを保つ仕組みへの活用も期待されます。
 当社は、この共同研究の知見を生かし、お客様に低廉かつ安定した電気を供給し続けるとともに、将来的には、AIがお客様一人ひとりに最適な電力プランを提案する「エネルギーコンシェルジュサービス」のような、革新的なサービスの創出を目指します。

■会社概要

会社名:株式会社U-POWER
所在地:東京都品川区上大崎三丁目1番1号 目黒セントラルスクエア
代表者:代表取締役社長 高橋 信太郎
事業内容:小売電気事業(小売電気事業者登録番号:A0213)
URL:https://u-power.jp

【報道関係者からのお問い合わせ先】
株式会社U-NEXT HOLDINGS 広報部
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【お客様からのお問い合わせ先】
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TEL:0120-844-816